Hydrology Basics

降雨解析

降雨解析では、雨量の時系列を整理し、流出計算に使える形へ変換します。

降雨データで見るべき項目

  • 時間単位: 10分、30分、1時間、日雨量など。モデルの時間刻みと合わせます。
  • 欠測・異常値: 観測所停止、通信エラー、極端値を確認します。
  • 累加雨量と降雨強度: 総雨量だけでなく、どの時間帯に強く降ったかが重要です。
  • 面雨量: 点雨量を流域平均に変換します。Thiessen、IDW、レーダ雨量などを使い分けます。
  • 有効雨量: 浸透・貯留などを除き、流出に寄与する雨量を推定します。
降雨ハイエトグラフと流出応答
図2 降雨の時間分布が変わると、流出ピークやピーク時刻も変わります。

解析の基本手順

観測値整理観測所、時刻、単位、欠測を整理します。
時間刻み統一モデル入力に合わせてリサンプリングします。
面雨量化流域平均雨量を作成します。
有効雨量化損失を考慮して流出に使う雨を作ります。
図化ハイエトグラフ、累加雨量、観測比較図を作成します。

降雨強度の考え方

降雨強度は、一定時間あたりの雨量です。短時間に強い雨が集中するほど、表面流やピーク流量が大きくなりやすくなります。

i = P / t

i: 降雨強度、P: 対象時間の雨量、t: 継続時間

実務での注意

同じ総雨量でも、雨の時間分布によって流出ピークは大きく変わります。設計降雨を作る場合は、中央集中型、前方集中型、後方集中型など、対象流域や目的に合う降雨波形を選びます。

雨量データの時刻は、観測時刻が「前1時間雨量」なのか「時刻瞬間値」なのかを必ず確認します。

関連ソースファイル

時間雨量の集計、最大雨量、累加雨量の確認は、同梱の Python ソースで実行できます。